ロシアと日本の戦い、冠を奪われた王者、ボンドガール
2018年の最も驚いたスポーツ界の出来事
スポーツはその美しさと、毎年アスリートが私たちを驚かせる素晴らしい記録の数々で世界中から愛されている。まさにこうしたスポーツの特性があるからこそ、喜びの感情を抑えることのできなかった何百万人ものファンがスタンドの座席から一気に飛び降りことになるのだ。しかし、スポーツの世界には新記録に劣らないくらい注目に値する珍しい出来事がいくつかある。2018年を締め括るスポーツイベントのレビューでは、そうした出来事をお伝えしよう。

2018年はなんと言っても、平昌冬季オリンピックの年だった。韓国の冬季五輪のメダルは、近代オリンピック史上、最も重く、最も高価なものとなった。(オリンピックで2度目の優勝を果たした羽生結弦とロシアのアリーナ・ザギトワを含め)優勝者は、500グラム以上の金属を首からかけなければならなかった。平昌の金メダルは586グラムなのである。非公式の試算では、最高品質のメダルの製造に主催者は平均900~1000ドルを費やしたという。これまでの「最も高価な」メダルは2012年のロンドン五輪の約700ドルだった。


2018年の最も重要な「巻き返し」
アメリカのフィギュアスケート選手、ネイサン・チェンは、団体戦では何度も転倒し、個人のショートプログラムでも自信ある滑りを見せることができず、17位にとどまった。しかし、チェンのフリーの演技は、フィギュアスケートのみならず、スポーツ全体において、最も信じられない「巻き返し」のひとつとして歴史に刻まれるだろう。チェンは史上初めてフリープログラムで6回の4回転ジャンプを跳んだのだ!チェンは結局、個人戦でオリンピック・メダリストになることはできなかったが、華麗な演技を終えた後、文字通り表彰台にあと一歩のところまで近づいたのである(しかも17位スタートで)。


2018年の五輪ファンの関心を「焚きつけた」もののなかに、ロシアのカーリング選手アナスタシヤ・ブルィズガロワがハリウッドスターに似ているというツイッターでのファンの活発な議論がある。アナスタシアは「ロシアのアンジェリーナ・ジョリー」や「ボンドガール」と呼ばれた。
アナスタシアとそのパートナーであるアレクサンドルのペアは銅メダルを獲得し、ロシアのカーリング史上初のメダリストとなった。

2018年の夏の主要なスポーツイベントといえばFIFAワールドカップである。こちらも記録とサプライズに溢れていた。例えば、2008年以来初めて「フランス・フットボール」が贈る年間サッカー最優秀賞の「バロンドール」が、「バルセロナ」のリオネル・メッシでも「ユベントス」のクリスティアーノ・ロナウドでもなく、クロアチアのサッカー選手、ルカ・モドリックに授与された。クロアチアのミッドフィールダーはロシア・ワールドカップで見事に実力を発揮し、ポルトガルとアルゼンチンといった優勝常連国が1/8決勝で敗退する中、彼のチームは史上初めて世界選手権で決勝に進んだのである。

サッカーと・・・
トゥワーク
2018年は史上初めてバロンドールを女性選手が授賞した年でもある。フランスのクラブ「リヨン」でプレーし、女子サッカー欧州チャンピオンズリーグで三連続優勝を果たした、23歳のノルウェーのアーダ・ヘーゲルベルグである。なんと彼女はこれまでのキャリアのなかでプロフェッショナルなゴールをほぼ300回も決めているのである!しかし、初めての女子バロンドール賞はセクハラ・スキャンダルで傷つけられた。授賞式で賞が授与される際、司会のマーティン・ソルヴェイグ(Martin Solveig)がトゥワークは踊れるかと彼女に尋ねたのである。 困惑したアーダ・ヘーゲルベルグは顔にぎこちない笑みを浮かべ、短く「ノー」と答え、カメラは観客の困惑した顔を捉えていた。この事件は大きな反響を呼んだ。

最も長い試合
2018年は野球ファンにも驚くべきニュースがあった。今シーズンはメジャーリーグ史上最も長時間にわたる試合が行われたのだ。MLBの最終シリーズとなるプレーオフでは、ロサンゼルス・ドジャース対ボストン・レッドソックスの試合が7時間20分続き、18回でドジャーズが3対2で勝利を決めた。

フィギュアスケートの専門家は、今季がこれから長年続くロシアと日本の女子シングル表彰台をめぐる戦いの始まりだと言う。審査員は紀平梨花のトリプルアクセルを正当に高く評価した。その結果、16歳のフィギュアスケート選手はカナダのバンクーバーで開催されたグランプリ・ファイナルで大勝した。彼女は、平昌オリンピック金メダリストのアリーナ・ザギトワに相応しいライバルだった。もうひとりのロシア人選手で、2018年にフィギュアスケートのエリートに返り咲いたエリザーヴェータ・トゥクタムィシェワは、グランプリ・ファイナルで銅メダルを獲得した。ISU(International skating union)も2018年のシーズンを総括し、獲得点数の年間ランキングでトップとなったアリーナ・ザギトワを女子シングル最優秀選手に認定した。

超えられない100勝の壁と日本の躍進
有名なテニス選手ロジャー・フェデラーは、ATP(Association of Tennis Professionals)ツアー100勝目にあと一歩のところで及ばなかった。しかし、日本のテニスファンが2020年の東京オリンピックへのフェデラーの出場を心待ちしていることは間違いない。しかも、東京オリンピックでは錦織圭が彼の主力ライバルの一人になる可能性があるのだ。2018年、錦織はATPファイナルズの初戦で早くもフェデラーに勝利した。2018年、錦織は勝利した試合数で世界ランキング9位に輝き、世界で最も強いテニス選手のトップ10入りを果たした。日本テニス協会は彼を今年の最優秀日本人選手に認定した。
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