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日本人アーティストがモスクワに「Era JIDAI」をつくり出した
モスクワにロボットの鳥、魚、爬虫類、さらにはカバたちが棲みついた。この幻想的キャラクターの世界は、現代日本のアーティスト、宇田川誉仁さんの手と想像力によってつくられた。宇田川さんの作品は、テクノアートのスタイルに属する。
モスクワのアートギャラリー「マルス」で宇田川さんの展覧会が開かれている。同展覧会は、2018年の露日交流年に合わせて開催されている。宇田川さんはギャラリーの空間に生物と機械の中間のような魚、鳥、動物、昆虫などを棲みつかせ、独自の宇宙「『Era JIDAI』:生命の機械的形態」をつくり出した。 なおこれらすべてがそれぞれ名前、ストーリー、性格、習慣、役割を持っている。
宇田川さんは自身のブログで「いろいろな素材を用いて、実在・想像上を問わず生物をモチーフとしたオブジェ制作を行っている。"メカニカルミュータント"と呼んでいる,機械的に再生・進化・変異した生物達。彼等は私達の知らないところで既に棲息しているかも知れない」と語っている。

宇田川さんは数か月から半年を費やして1つのキャラクターを制作する。使用される数千個の小さな素材には、ワイヤー、電球、紙、木、ゴム、金属片などあらゆるものが含まれる... そしてテクノアートの精巧な作品ができあがる。展覧会で生物学的生命形態と機械的生命形態の仲介役を務めるのは、ロシア語で話すことを学んだ有名なR-ONEロボット。ギャラリー「マルス」の館長エレーナ・コルニロワさんは、通信社スプートニクのインタビューで、特に子供たちに人気があると述べ、次のように語った-
同展覧会は4月1日で終了する予定でしたが、来場者が多いので、1カ月延長しました。子供たちにとても人気があります。ただ人形が動かないので残念がっています。大人たちは、宇田川さんの細やかさに感動しています。1万7000個の素材が用いられている作品もあります!
宇田川誉仁さんは東京で生まれ、武蔵野美術大学を卒業後、設計事務所で働き、1996年に「craft factoryShovel head」として有名になった。宇田川さんは、人気のあるコンピュータ雑誌と積極的に協力し、ロボット工学の展覧会を企画したり、定期的に個展やグループ展で自身の作品を紹介したりしている。2016年にはサンクトペテルブルクで宇田川さんの展覧会「神秘的な棲息者」が開かれ、大成功を収めた。なお宇田川さんの作品の大部分は、個人コレクターが所有している。
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