1957年、最後にして最も有名なミス核爆弾となったのがダンサーのリー・メルリンである。彼女の衣装は水着に何の変哲もない綿を貼り付けたものだった。このダンサーの写真はアメリカの歴史の一部となっている。これが最後のミス核コンクールとなり、その5年後にはネバダでの核実験も終了した。
このお祭り気分の時期に、核兵器が全世界にとってどれほどの問題となり、脅威となるのかを認識している者が少なかったのは明らかだ。広島と長崎の原爆投下は多くの人にまだ悲劇だとは認識されていなかった。キューバ危機が世界に対して、世界全体が広島と長崎と同じように一瞬にして核実験場と化してしまい得うるとを示すのも、まだ先のことだった。